朝は▲いつものラピュタパン

キャンプ「沼」にハマった軌跡を綴るブログ。

【勉強会参加】群馬:尾瀬の自然について考えてみよう

こんにちは、うどんこです。
 
群馬県内を中心にキャンプ、登山を楽しんでいる上州人です。
 
2023年10月末に尾瀬ヶ原に行って参りました。
 

 
だいたい尾瀬は、10月中旬には山小屋は閉店します。
私が行ったときは、ビジターセンターの最終日。
 
なぜ、そんな時に行くのか?ってお思いでしょう。
 
それは、「尾瀬の自然を考える講習会」に参加してきたからです。
 
尾瀬は自然保護を先駆けて提唱されてきた場所でもあるそうです。
 
昨年の今頃には、日本百名山、ぐんま百名山の1つ「至仏山」へ登山してきました。
 
▼過去記事
前回は、鳩待峠~山の鼻ビジターセンターまで行っただけで、尾瀬ヶ原にはまだ足を踏み入れていませんでした。
 
今回は、ガイドさんから主に尾瀬環境保護等のお話が聞けたので大変考え深いハイキングとなりました。
 
テーマは、尾瀬のオーバーユースを考えるです。
 
尾瀬ヶ原に向かう日に雪になり、現地の状況で中止も考えられましたが時間が経つにつれて暖かくなり、
木道の雪も解けてきて予定通りに研修することができました。

 

 

尾瀬の魅力について

 
以下、山と渓谷オンラインから転載です。
尾瀬ナビは、わかり易くてオススメです。
 
▼リンク
 
1,本州最大規模の高層湿原
尾瀬は東西6㎞・南北2㎞、本州でも最大規模の高層湿原。6000~7000年もの長い年月をかけて湿原がつくりだされた。湿原内には木道やベンチなどが整備され、希少な自然を間近に愛でながら、ゆったりと散策を楽しむことができるようになっている。
 
2,燧ケ岳と至仏山
尾瀬は標高2000m級の山岳エリア。尾瀬ヶ原尾瀬沼を囲むように山々がそびえている。尾瀬ヶ原の東側には東北以北の最高峰である燧ヶ岳、西側のなだらかな山容の至仏山がその代表格。さらに会津駒ヶ岳田代山などが尾瀬雄大な景観をつくりだす。
 
3、国立高原に指定
福島・群馬・新潟の3県にまたがる尾瀬は、貴重な自然を守るべく、国立公園に指定されている。国の特別天然記念物であり、ラムサール条約登録湿地でもある。一度くずれたら簡単には取り戻せない生態系や景観が、厳しく保護・保存されている地域なのだ。
 
4,長い冬が育む豊かな自然
尾瀬は年の半分は雪に閉ざされていて、例年5月半ばごろまで雪が残る。雪解けとともに春が訪れ、短い夏を謳歌するように山や湿原の花々が咲き乱れる。9月上旬には草紅葉、10月に入れば冷たい雨が雪に変わっていく。季節を変えて訪れたいところだ。
 
5、快適な山小屋で1夜
尾瀬には20軒あまりの山小屋があり、散策の途中に立ち寄ったり、宿泊ができる。客室は整備され、食事もおいしく快適だ。朝晩の尾瀬の景色を楽しめるのも小屋泊まりの魅力。大半の小屋は風呂付きなのもうれしい。テント泊できるキャンプ指定地も3カ所あり。
 
尾瀬の湿原は奇跡的に作り出された湿原です。
ガイドさん曰く、世界的に見ても珍しいとのことでした。
後世に残すために自然保護は、大切ですね。
 

尾瀬ヶ原にいく装備 

登山に行く服装が普通です。
今では富士山の登山ですら、Tシャツにスニーカーならまだ良いとして、革靴、スーツ見たいな方も増えてきています。
重装備するハイカーにとってはある意味その方々は、強者ですがオススメいたしません。
 
入山後は、ほぼ自己責任になるので登山三種の神器
 
・登山バック
・トレッキングシューズ
・レインコートなど雨具
 
以上の準備はした方が良いと思います。
 
あった方が良いものは、
・水筒
・防寒着
・トイレで使う100円玉
・熊鈴
 
尾瀬に行くと歩く距離によりますが水分補給やトイレで困ることもあると思いますので
十分に用意していくのが良いと思います。
 

尾瀬について考える実習

 
宿泊先は、「ロッジ マツウラ」さんでお世話になりました。
ご主人、スタッフの方々は気さくで明るい対応をして頂きました。
 

夕食もおいしかったです。
 
翌朝に鳩待峠までマイクロバスで向かいます。
前日の夕方から雨が降っていましたが尾瀬は雪になっているとは・・・。

標高が上がるほど雪が強くなってきている。
 

鳩待峠は、標高約1.600mくらいでしょうか。
今冬個人的に初雪を尾瀬で体験できて幸せでした。
 

結構積もってた・・・。
5~8㎝は場所によってはあったかと思います。
 

昨年に宿泊した鳩待峠の山小屋がなくなって新しく建築中。
 

おみやげ屋さんも大きくなるそうで建築中でした。
赤い鉄骨の骨組みが出来ていました。
 

おなじみの尾瀬の看板です。
 

鳩待峠から至仏山、アヤメ平、尾瀬ヶ原に向かいます。
写真は、尾瀬ヶ原に向かう山の鼻方面になります。
通常ですと1時間程度で山の鼻ビジターセンターに到着します。
足元の緑のマットで靴に付いた外来の種を落とします。
 
地元の尾瀬高校の生徒がここで取れた種を栽培したらトマトができたそうです。

尾瀬は自然保護から木道しか通れません。
木道から外れて植物や地面を踏んでしまうことで尾瀬にある特有の自然が
壊れていくそうです。
 
私たちが尾瀬の植物を踏みつけるだけで再生に時間かかるとの事です。
木道を作るだけでも工事する方々が当然踏みしめます。
植物が再生しだした頃に木道の交換時期がきて、常に追いかけっこだそうです。
 
雪があると木道は滑りやすくなります。
木道の間に足を取られて、骨折する方も多いようなので注意が必要です。
 

至仏山もみれない。
 
紅葉がもっと濃くなる前に雪が降ると紅葉がおわるんだ~ってガイドの方が行っていました。
 

木道脇にはヘリコプターで運ばれた替えの木道があります。
10年に1度の目安で交換しているそうです。
 

参加者が雪の影響で1時間以上かけて山の鼻ビジターセンターへ到着です。
雪が降っていてもハイカーは沢山いる。
見るのは景色のみですが、四季折々の尾瀬を楽しみにきているのでしょう。
 

山の鼻から尾瀬ヶ原までは15分程度歩きます。
 

途中の川にクレソンが生育しているとの事。
そもそもクレソンは尾瀬にはない植物だそうです。
外来の植物が入ってきている証拠だそうです。
 

池塘と言われる不思議な物。
池塘とは、
高層湿原が形成される過程において、堆積した泥炭層の隙間が水で涵養された部分ができる。
これが池塘であり、周囲とは隔絶された環境であるため、独特の生物相ができる。池塘池塘の間は地上、
地下の水路でつながり、時に泥炭層の一部が浮島として浮遊することもある。
以上、ウイキペディアから引用。
 


難しい・・・。
湿原特有な現象だという事だけはわかります。
 
秋と冬を一緒に堪能できると思えば得した気分。
こんな尾瀬ヶ原中々見れないかも。
 
燧ケ岳も雲がかかっていましたが、
 

時間が経つにつれて頂上が見えてきました。

 

歩荷さん(ぼっか)について

山小屋に物資を運ぶ運んでくださる、尾瀬では「歩荷(ぼっか)」さんがいました。
100㎏近くの荷物を担いで集中して運搬の仕事をしています。
マナーとして「写真撮っていいですか?」や通行の妨げになる行為は禁止です。
 
木道の各所に歩荷さんの休憩する場所もありました。 
わかりづらいですが後ろ姿がかっこいい。
 

環境保護について(備忘録)



今回ガイドさんや講習の先生からたくさん教えて頂き個人的感じたことを備忘録も含め記します。
情報に間違いがあるかもしれませんが、ご理解ください。
 
・そもそも東電が明治に尾瀬の豊富な水を目当てにダム建設を進めるために土地を購入。
 
尾瀬を観光地化の考えが先行するが、自然を守る方々も奮闘して道路建設などが中止。
 
・時の環境庁大臣も動いて群馬から福島に抜ける道路建設は中止なる。現在も工事跡はある。
 
・ハイキングブームと名曲「夏の思い出」ヒットが合間って尾瀬が起こる。
 ブーム時に訪れる人が年間約65万人。それも、5月上旬から10月中旬の人数である。
 
・ブーム時はアヤメ平を目当て人が集まる。それは「天上の楽園」と言われていたから。
 
・そのためアヤメ平はオーバーユースして環境が壊滅状態。マナーの悪さ、湿原に入るハイカー、ゴミの投げ捨てなど湿原が裸化(らちか)してしまった。
 
・それから尾瀬の自然を守る運動が動き出し、アヤメ平は徐々に環境を取り戻してきている。
 
・ガイドさん曰く「アヤメ平は、復活してきているが昔の様な自然は見れない。アヤメ平目当ての人は今あまりいない」
 
尾瀬全体からみても年々来訪者は減少、現在コロナも合間って激減している。
 
・東電が尾瀬の山小屋の権利を大幅持っている。原発の問題で予算が出せなくなってきているのが現状。
 
・過去にオーバーユースだったが現在ではその現象が起きていないと思っているのが山小屋や地元観光関係の考え。
 
・自然保護から見れば今でもオーバーユースしている。自然を守るなら人を制限すべきだとの考え。
 
・それでも温暖化から本来生息していないシカが日光から移動してきて、水芭蕉ニッコウキスゲをたべてしまう食害が発生している。
 
・観光、自然保護がお互いに「win×win」になるにはどうしたらよいか?
 

まとめ

 
予定では、竜宮まで行く予定ですが、雪の影響で足を延ばすことができませんでした。
また来年、尾瀬に行く理由が出来たのでそれはそれで良かったのではないかと思います。
 
尾瀬の抱える問題は大きいと思います。
今後も議論を継続する事が必要なのかもしれません。
 
尾瀬に足を運ぼうと思います。
環境には行かない事が一番なのですが、マナーを守って行きたいと思います。
 
(おわり)